SEをやっていたら残業が多すぎてうつ病に…全く違う仕事に転職しました

私は大学を卒業後、システムエンジニアとして働き始めました。

まずは本社で基礎的な技術を学び、仕事をこなせるようになってから、他の会社へ異動したり、出張して仕事をしたりと、なにかと忙しい仕事でした。

大学の頃住んでいた部屋から本社までは30分ほど、あまり時間はかかりませんが朝の満員電車は辛いものがありました…。

しかし本社は同僚、後輩、先輩、どれもいい人たちで、とても働きやすい環境でした。

仕事はもちろん、飲み会も、お花見も、忘年会も新年会も、クリスマスも、ハロウィンも会社でパーティーを行ったりしました。

今でも本社の方とは連絡を取り合っています。

働き始めてから4年、ついに他社へ異動になりました。

本社を離れたくない思いでしたが、これもスキルアップのためです。

本社は、そのころ住んでいた部屋からは1時間30分ほどかかってしまいます、なので引っ越しをして、乗り換えなしで30分ほどの場所に住み始めました。

仕事をしながら一人暮らしをすることにもなんとか慣れてきて、引っ越しして環境が変わっても苦しいながらも生活を送っていました。

本社で学んだスキルが役に立ったのか、異動してからは多く仕事を任されるようになりました。

「仕事が早いから期待しているよ」

「仕事の内容も素晴らしいから信頼しているよ」

そういった言葉を投げかけられ、私は「もっと頑張らなければ」と思いました。

しかし、段々体調が悪くなってきました。

もとから体が強いわけではありませんが、頭痛や吐き気、ぼーっとするなど、そういった症状が出る日が増えました。

それでも満員電車に乗って、毎日会社へ行きました。

朝は6時起き、電車に乗って会社へ行って、時には終電ぎりぎりで帰ることもありました。
家に帰ってようやく眠れたと思ったら、後輩や取引先から連絡がきます。

毎回それに対応して、睡眠時間がしっかり確保できませんでした。

休みの日は、平日の疲れかずっと眠って、家にこもるようになりました。

本当はおしゃれをして、友達と遊びに行ったり、ゆっくりカフェに行ったり、そういった休日を過ごしたかったのです。

しかし、体が思うように動きません。

そんな生活をしていると、仕事にもいけなくなってしまいます。

でも、働かないとお金はもらえません。

夜中の電話には出なければいい、と思う人がいるかもしれません。

でも、相手も困ってこんな時間に私を頼っているということ、相手もこんな時間に仕事をしているということ、それを考えるとなかなか断れませんでした。

仕事は完璧にこなしたくて、すぐに終わらせたい性格です、だから手を抜くことができなくなっていました。

本来手を抜きたいところですし、少しは力を抜いて仕事に向き合えばいいのですが、これまで仕事をこなし、人から期待され、自分から力を抜くことを許さない環境にしてしまいました。

お正月、会社で初日の出を見ました。

「もうだめだ」

この時はっきりそう思いました。

まず心療内科へ行きました。

うつ病と診断され、そう診断されたことと、もう仕事を続けられないことを上司に伝えました。

それから私は実家へ帰りました。

田舎にある実家で、少しの間だけゆっくりと休みました。

久しぶりにゆっくり眠れて、時間に追われず、綺麗な空を見て、とれたての野菜を食べて、そんな生活を送りました。

まだうつ病は治ってはいなくて、薬を飲みながらでしたが、「転職しよう」と決めました。

地元のNPO団体に、ずっと興味がありました。

老人から子どもまで、障害のある人もない人も、病気のある人もそうでない人も、誰にでも支援を行う団体です。

こども食堂や、宿題を教えたり、それをお年寄りの人が行ったり、病気や障害などで仕事に就けない人が行ったり、そういった活動をしていました。

「うつ病になって一度仕事を辞めたからこそわかることがあるのではないか」そう思い、資格もないまま面接にこぎつけました。

面接では素直に話しました。

これまで仕事がつらくて、うつ病になったこと。

うつ病になったことで、とても思いつめたこと。

何度も死のうと思ったこと。

資格もないこと。

それでもこの仕事、この活動をやりたいということ。

担当の方はしっかりと聞いてくれました。

「うつ病だからと雇ってもらえなかったらどうしよう」

正直、そう思っていました。

結果、採用されました。
まずは大学時代にもやったことのある、こどもへ勉強を教えることと、こども食堂の企画、イベントの運営などに携わりました。

途中、どうしても体調を崩したり、起き上がれなかったりと仕事に行けないときもありました。

それでも、私にはこれまでとは違った責任が芽生えてきました。

「ここでゆっくり休まないとかえって迷惑がかかる」

「この仕事はやりたいけど、この部分は手伝ってもらおう」

職場の人たちに助けてもらって、そのぶん助けてあげる、そういったことができるようになりました。

今までは仕事をすべて抱え込んで、それでつぶされていたんだと気づきました。

今でも病院に通い、薬を処方されています。

ですが、仕事にも行けていて、最近ではあまり休むことはなくなりました。
なにより、自分に自信が持てました。

今までは一人で抱え込んで、押しつぶされて、「体調が悪くなる自分が悪い、迷惑をかけてしまう、申し訳ない」と思っていました。

でも最近では、「喜んでくれる人が居る!うれしい!もっと楽しめる企画をしよう!」と前向きに考えることができています。

しかし、うつ病への理解は進んでいるとはいいきれません。

うつ病に罹る人は増えてきていますし、今後も社会の理解が深まることを願っています。